川上徹也氏の小説『あなたの「弱み」を売りなさい』(出版社ディスカヴァー・トゥエンティワン)を読み、読後メモを書きました。
(ネタバレ注意です!)
主人公のキエという青年は小さな食堂の経営を始めます。商売は繁盛し、幸せな日々を送ります。ところが、近くに大きなレストランがオープンします。競争が始まり、いつの間にか、キエは毎日売り上げのことばかり考え、くたくたになっていきます。
ところが、ある日、見知らぬ老紳士が、意外な一言を放つと、キエに衝撃が走ります。キエは初心を思い出します。
食堂を始めたのは、美味しい家庭料理で、お客さんを笑顔にしたかったからです。
不便な立地を選んだのは、安いからだけでなく、満天の星空が見えるからです。
彼はお客さんを想い、おもてなしの心を大事にすることを学びます。
いつしか、彼の店は繁盛店になっていました。
ライバル店の登場は、悪いことのように思えましたが、キエの食堂が素晴らしい店になる為、必要なことでした。
私も、いつの間にか数字ばかり追っていることがありました。
しかし、キラキラした熱い初心を、何度でも思い出すことが大切なのですね。